2007年6月20日水曜日

3連荘っていうのが臭いですよね

3連荘っていうのが臭いですよね

Queen Elizabeth Hospital in Hong Kong

心臓手術、通称「通波仔」手術で3名死亡

昨日2007年6月19日付け、香港のローカル新聞「東方日報」トップ記事は、香港のクイーンエリザベス病院(伊利沙伯醫院 / Queen Elizabeth Hospital)の心臓外科手術で3名の患者さんが亡くなったというニュース。

3名が、同一の医師に、しかも10日間で。

ここ数年で伊利沙伯醫院に起こった医療事故は、2003年1月、2003年12月、2004年6月、2005年1月、2005年2月、2006年6月、2007年4月にそれぞれ1件、合計7件。
ところが、先月2007年5月の10日間で3件。

今回起こった3件の心臓外科手術、1件は入院時には差ほど重症ではなかった46歳の男性患者が支架(ステント:血管を内部から広げる医療機器)処置中に血管が破裂して死亡。
2件目は慢性心臓病の80歳の男性患者に造影剤を注射したところ、誤って空気を注入してしまい即死。
3件目は99歳の女性患者がステント処理中に心臓停止。

クイーンエリザベス病院の発表によると、手術による死亡率は0.6%。
ところが今回の事故が起こった前後の心臓手術17件のうち、死亡3件。
この心臓手術に限っては実に20%近い死亡率ということになってしまう・・・。

何故、この医療事故の問題が大きく取り上げられているかというと、人命にかかわる問題ということはもちろんだけど、伊利沙伯醫院の医療体制には、こんな問題があるのではという点なのです。

医師不足による過密な手術スケジュールなの?

クイーンエリザベス病院の心臓外科ではこの1年間、医師の減少(流出)は無かったという。
2名の顧問医師、4名の高級医師もしくは副顧問医師、それと3名の香港内科医学院心臓科の資格を得た医師。
合計9名の体制。

ただ、9名の体制でありながら10日間に亡くなった3名の手術を担当した医師はたった1名。

「白い巨塔」の世界だから、一般民間人のはなまる夫婦(夫)にはまったくわからない世界だけど、白い巨塔の財前教授(助教授のときも含む)は、1回の外科手術にかなりの時間を費やしていたはずだ。
肉体的な疲労だけではなく、神経的な疲労も想像を絶するものなんでしょう。
10日に3件の手術を成功させるだけだって、3日に1件の手術でしょ?
強靭な体力と精神力がないと、こなせないのではと単純に思うわけです。

クイーンエリザベス病院といえば、在香港の日本人の間でも有名な病院。
間違っても医療事故は起こってはいけない問題ですが、一人の医師が過密なスケジュールによって起こしてしまった事故ということであれば、体制を整備することによって防げるのではないかと思うのです。
香港クイーンエリザベス病院の医療体制は、こんなふうに改善されましたよというニュースが報道されることを期待しましょう。
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2 件のコメント:

   
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    香港って医者は足らないんでしょうか?
    一人の外科医が走り回らなくてはならないなんてしんどいですよね。
    心臓手術って、今ではものすごく簡単な手術の部類に入るので、その分ケアレスミスが多いのかもしれませんね。
    ほんとう難しい問題です。

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  2. SECRET: 0
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    junpeiさん、こんにちは。
    10日で3件、しかも同じ医師となると、個人的な問題かもしれないですよね。
    悩みを抱えているとか。
    それと他人様の手術をするというのは、是非とも切り離して頂きたいけど、一概に責められないのかもしれないし。
    本当に難しい問題ですよね。
    ところで、インターの掲示板復活おめでとうございます。
    あれ、再構築するの大変だったですよねー。
    読み方々も、皆さんの体験は体験として参考にされながら、是非ご自身の目と耳で現場(学校およびその周辺)を確認されることよいのではと思います。
    特にお昼休みの時間帯に学校周辺に行ってみて、外食している生徒さんのマナーを確認されるのもよろしいかと。
    いや、どこの学校とはクチが裂けても言えませんが・・・。
    ではでは。

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